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「辛い気持ち、ここに置いていってください」——がん患者の私が見つけた“やさしさの場所はX”

この記事を書いた人:くるみん

がんサバイバー×看護師。療養と生活のリアルを発信中。
「前を向きたい人の、灯りになれるブログ」を目指しています。

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はじめに——あなたの気持ち、置いていってもいいんです

誰にも言えない不安。夜中にふと湧いてくる孤独。
病気と向き合う中で、そんな感情を抱えていませんか?

私もそうでした。
2025年10月16日、前回の尿管がんの診断からまだ1年も経たないうちに、
「前立腺がんの疑いが濃厚」と告げられました。
その瞬間、またあの“絶望の底”に引きずり込まれるような感覚に襲われました。
「なぜ自分ばかり……」という思いが、心の奥で静かに膨らんでいきました。

けれど今回は、孤独ではありませんでした。
尿管がんを宣告された当初、私のX(旧Twitter)のフォロワーは100人ほど。
今では1,400人を超える方々が励ましの言葉をかけてくれます。
中には、初期のころから変わらず応援し続けてくださる仲間もいます。
お互いの闘病を見守り、寄り添い、励まし合う——そんな温かいコミュニティが
いつの間にかXの中に生まれていました。

この記事では、がん患者であり看護師でもある私が、
“心の重さ”と向き合いながら言葉にしていくことで救われた経験をお伝えします。
あなたの心が少しでも軽くなるきっかけになれば幸いです。


心が張り裂けそうなとき、どこに吐き出せばいいのか

夜、眠れない日々

がんの確定診断を受けたあの日から、眠れない夜が続きました。
日中は看護師として体を動かしているのに、夜になると心がざわついて眠れない。
寝ても1〜2時間で目が覚めて、また不安が押し寄せてくる。
そんな夜を何度も繰り返しました。

時には睡眠薬に頼ったこともありました。
でも効き目が強すぎて、起き上がった瞬間に意識を失って倒れてしまったことも。
家族のこと、子どもの学費、そして自分の命のこと——。
不安が頭の中をぐるぐる回り、心にまとわりついて離れませんでした。


誰にも弱音を言えないつらさ

当時は、誰に相談していいのか分からず、ただ一人で抱え込むしかありませんでした。
妻には血尿の時点で話していたものの、がんの可能性が高くなっても、
経営者という立場もあり、「大丈夫、手術すれば治る」と前向きを装っていました。

でも本当は、怖くて仕方がなかった。
「50歳前の男が“つらい”なんて言うな」
そんな心の鎧が、私の口を塞いでいました。
言葉を飲み込み続けた結果、心がすり減っていったのを覚えています。


Xで見つけた、“本音でいられる場所”

傷ついた過去と、もう一度信じてみた自分

以前、Twitterで心ない言葉に傷ついた経験があり、しばらく離れていました。
でも、また心を吐き出せる場所がほしくて、Xに戻りました。
そこは、匿名で立場を超えてつながれる“もう一つの居場所”でした。

最初は自分のための小さなつぶやき。
それが、同じように闘病する誰かの目に留まり、「共感した」「救われた」と言われた時、
自分が誰かの力になれたことがうれしくて、胸が熱くなりました。
「ここにいればいい」——そう思える瞬間が、確かにありました。



「辛い気持ち、POSTして」——その一言に込めた願い

【辛い気持ち POSTして】
つらい気持ち、言葉にしてPOSTしてください。
不安や不満、ネガティブなこと——全部、あなたの大切な感情。
誰かが聞いてくれるだけで、心が少しスッとするから。
ここでは、無理に強くならなくていいんです🍀
がんと闘病している方とそのご家族の方が“軽く”なれば幸いです。

この投稿をした日、たくさんのコメントが届きました。
「この言葉を見て、涙が止まりませんでした」
「妻の前では泣けなかったけれど、この投稿を読んで泣けました」
そんな言葉の数々に、私自身も涙しました。
人の優しさが、SNSの向こう側から静かに届いた瞬間でした。


弱さをさらけ出せる仲間たち

Xを見渡すと、誹謗中傷や攻撃的な投稿もあります。
正直、そんな世界では傷ついてしまいそうです。
でも、私のいるコミュニティは違いました。
がんや医療の話題を共有し、弱さを見せ合える人たちが集う、“やさしい空気”が流れている場所です。

鎧を脱ぎ、素直な言葉で語り合える。
50歳を過ぎた大人が、将来や残りの人生を本気で悩み、涙する——
そんな姿を肯定してくれる人たちがいる。
それだけで、生きる力が湧いてくるのです。


言葉にすることは、癒しのはじまり

涙は、悲しみの象徴ではありません。
それは、積もった痛みを外に出し、前に進むための準備。
不安を言葉にすることで、少しずつ心の中に風が通りはじめます。

だから私はこれからも、Xで発信を続けます。
がん患者として、そして看護師として、医療情報と体験を共有しながら、同じように不安を抱える人の力になりたい。
この“やさしさの場所”を通して、少しでも誰かの心を癒せるなら、それが私の生きる意味になります。


あなたは、ひとりじゃない

リアルで会うことがなくても、
SNSの世界には、あなたを見守る人が必ずいます。
がんと闘う人、不安を抱える人、人生に迷う人——あなたの声を待っている誰かが、そこにいます。

だから、どうか一言だけでもいい。
「辛い気持ち、ここに置いていってください。」
その声を、私は受け止めます。
——私も、あなたと同じ場所にいます。



💬まとめ

  • がんの不安を抱える人ほど、言葉にすることで心が軽くなる。
  • Xは本音を出せる“やさしさの場所”にもなり得る。
  • つながりは希望を生み、孤独をやわらげる。

もし今、あなたが苦しい気持ちを抱えているなら、
一人で我慢しなくても大丈夫です。
誰かが、きっとあなたの言葉に寄り添ってくれます。

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