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排尿時の血尿が教えてくれた命のサイン:見逃さないための習慣

この記事を書いた人:くるみん

がんサバイバー×看護師。療養と生活のリアルを発信中。
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尿の色に違和感を感じたことはありますか?

血尿は体からの重大なサインかもしれません。

看護師であり、がん患者でもある筆者が、自らの体験を通して「血尿を見逃さない習慣」について語ります。

排尿時は血尿を気にする日々

皆さんは、自分の排泄物に気を配っていますか?

排泄物というと尿や便を思い浮かべる方が多いかもしれません。

私は看護師という職業柄、日々自分の体調管理の一環として、排泄物の状態を観察することが習慣になっています。

特に、私はリンチ症候群という遺伝性の疾患を持っており、若い頃から便の状態を注意深く観察してきました。

血尿の初体験と気づき

便に血が混じっていないか確認するのは日常の一部になっていますが、尿に関してはあまり意識していませんでした。

健康診断の尿検査でも異常が見られたことはなく、「自分は尿関連の病気には縁がないだろう」とどこか高をくくっていたのです。

しかし今年6月、人生で初めて目で確認できる血尿、いわゆる肉眼的血尿を経験しました。

その瞬間、看護師としての知識が頭を巡り、「尿管結石だろう」と最初は楽観的に考えていました。

時折感じていた側腹部の痛みも、結石のせいだと納得していたからです。

ただ、気になって泌尿器科を受診したところ、精密検査で尿管がんの疑いが浮上。

衝撃でした。「血尿なんてよくあること」と放置していたら、診断にたどり着けなかったかもしれません。

排泄物が体内の異常を教えてくれる大切なサンプルであることを、改めて痛感しました。

日々の血尿観察

血尿が出てから、排尿時の尿の状態を今まで以上に注意深く観察するようになりました。

血尿の頻度は月に1回程度で、その多くがロゼワインを薄めたような色です。

時々、普段より少し赤みがあるかなと感じることもあります。

明らかな血尿ではない場合も、いつもの尿の色と比較することで変化に気づけるのです。

排尿は健康を知る絶好のタイミングですが、実際に観察するのは意外と難しいものです。男性がよく使う小便器では尿がすぐに流れてしまい、色を確認するのが困難です。

ですので、洋式トイレに座って排尿し、流す前に一瞬でも尿の色を確認する習慣をつけることをおすすめします。

私自身、洋式トイレで「何も異常がありませんように」と祈るような気持ちで観察する毎日です。

疲れによる血尿?それは誤解です!

疲労が溜まった時などに「疲れて血尿が出た」と耳にすることがありますが、これは完全に誤解です。

血尿が出る原因は、何らかの泌尿器系の異常に由来することがほとんどです。

具体的には、尿管結石や膀胱炎、腎炎、腫瘍などが挙げられます。

疲れだけで血尿が出ることはありません。血尿を見つけたら「様子を見る」ではなく、速やかに泌尿器科を受診して検尿を受けるべきです。

トイレ環境も健康チェックを助ける

ところで、トイレの便器の色に注目したことはありますか?

多くの家庭や施設では白色が採用されています。

この理由は、清潔感や汚れの目立ちやすさからです。しかしそれだけではありません。

便器が白色であれば、尿や便の異常が分かりやすいのです。

例えば、血尿や血便をすぐに視認できるという利点があります。

特に看護や医療の現場では、排泄物の状態を確認することが治療方針の決定に直結するため、便器が白色であることが理にかなっています。

また、病院のトイレには「自動で流れる設定」のものが多いですが、入院病棟では手動で流すタイプも使用されています。

これは、看護師が患者の排泄物の状態を確認するためです。

家庭でも健康チェックの観点から、手動で流せるタイプのトイレが良いかもしれません。

血尿が教えてくれること

血尿は単なる症状の一つではありません。体が発する重要なサインです。

たとえ頻度が少なくても、見逃さずに対応することが大切です。

私自身、血尿が出るたびに「がんの進行はどうだろう」「治療は間に合うのか」と不安が募ります。

排尿は1日に4~6回程度行うものですが、そのたびに体の変化を意識せざるを得ません。

血尿の原因は人それぞれですが、適切な検査を受けることで病気を早期に発見し、適切な治療につなげることができます。

特に私のようにリンチ症候群や他のリスク要因を持つ方は、日頃から排泄物に注意を払うことが命を守ることにつながります。

最後に:血尿があなたを守るサインになる

日々の忙しさにかまけて、自分の体の声を聞くことを後回しにしていませんか?

尿や便は、体の内部を直接確認できる貴重な指標です。特に尿の色や状態の変化は、健康状態の異常を早期に教えてくれるサインです。

たとえ血尿を一度でも見つけたら、放置せずに医療機関を受診してください。

その一歩が、あなたの命を守るきっかけになるかもしれません。

私は、これからも毎日の尿を観察し、体の声に耳を傾けていきます。

そして、がん治療と向き合いながら、健康を保つための習慣を続けていくつもりです。

血尿という現象が、私たちに健康の大切さを気づかせてくれる存在であると信じています。

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