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がん患者あるある|経験者だからわかる“笑って共感できる”日常のリアル

この記事を書いた人:くるみん

がんサバイバー×看護師。療養と生活のリアルを発信中。
「前を向きたい人の、灯りになれるブログ」を目指しています。

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がんの治療って、痛みや不安だけでなく、実際に体験してみないと分からない“日常のあるある”がたくさんありますよね。

私も手術・入院・治療を通して、「なるほど、これがみんな言ってたやつか!」と実感する場面が何度もありました。
看護師としてたくさんの患者さんを見てきたけれど、自分が“患者側”になると、見える景色がまったく違うんです。

今日はそんな私の体験をもとに、笑いあり・涙ありの「がん治療あるあるベスト10」をお届けします。
同じように治療に向き合っているあなたに、少しでも「わかる〜!」と共感してもらえたら嬉しいです。

【本記事は「がん患者あるある」シリーズ第3回/全6回の連載企画です】


① くしゃみは地雷!術後の衝撃波に身構える日々

術後の数日間、いちばん怖かったのは意外にも“くしゃみ”でした。
あの、何気ない「ハックション!」が、まるで地雷。
お腹に電流が走るような痛みが全身に響き、声も出ないほど。

看護師として「傷口を押さえると楽ですよ」と指導してきたけれど、
いざ自分が患者になると、そんな余裕はまったくありません。
鼻がムズムズするたびに「来るな…来るな…!」と祈っていました(笑)。


② 食べたけど出ない…“出口問題”のジレンマ

術後に食事が再開されると、久々の味にホッとしますよね。
でも、そのあとにやってくるのが“出口問題”。

腹部手術後の排便って、想像以上に怖いもの。
痛みが走るのが怖くてトイレで固まってしまうんです。
「出したいのに、出せない」。そんなジレンマを抱えながら、私は下剤に助けられました。

次の手術では、早めに医師に相談して下剤を使うように。
体のバランスを整えることの大切さを、身をもって感じました。

【Strech & Dry/快適な着心地】締め付けにくい設計と、ストレッチ性のある素材で、やわらかくやさしいフィット感に。吸汗速乾性に優れたポリエステル糸を使用しています。 就寝時やリラックスタイム、運動後などに着用いただくことを推奨しています。

③ 油性ペンで「右尿管」!? 手術前の“謎マーク”

手術当日の朝、突然、右手の手のひらに「尿管」と油性ペンで手に書かれた私。
患者間違えや手術部位の間違えの防止のためだとわかっていても、思わず「これ、消えないよね…?」と苦笑。

数日間、手を洗うたびにこの文字を眺めながら過ごしました。
でも、文字が薄れていくにつれて「歩けるようになった」「体が元気になってきた」実感も増えていく。
今思えば、それも小さな回復のサインでした。


④ バルーンが外れると始まる“現実”

術後のバルーンカテーテルは、最初こそ「トイレ行かなくていいから楽」と思っていました。

事実、手術直後は全く動けないので尿の入ったバッグを看護師さんが1日2回片付けてくれます。

だけどカテーテルを抜いた後は、傷の痛みに耐えながらゆっくり、そろりとトイレに行く必要があります。
ベッドから起きる時に腹筋を使うときの痛み、トイレで座るときにも痛い・・・

だけど、それは回復していくためのリハビリのようなもの。

人工物(カテーテル)を入れていると感染しやすくなりますしね。


⑤ 初めての薬にドキドキ「副作用、出ないで!」

診察の順番を待つ間、「これだけは聞こう」「あれも聞かなきゃ」と頭の中でリハーサルを始める。
でも、診察室に入ると一瞬で真っ白。これ、がん患者あるある第七条です(笑)。

新しい薬を使う日って、どんな治療よりも緊張しますよね。
私もBCG療法の初回は、かなりのドキドキ。
「弱毒化した結核菌を膀胱に入れる」と聞いた瞬間、頭の中は不安でいっぱい。

でも、X(旧Twitter)でつながった仲間たちが「最初は誰でも怖いよ」「座薬を事前に頼むといいよ」と教えてくれて、本当に心強かった。
経験者の言葉って、どんな薬よりも効きますね。


⑥ 「説明、聞いたはずなのに…」頭が真っ白問題

がんの告知を受けた日、医師の説明を聞いていたはずなのに、
帰る頃には内容をほとんど覚えていませんでした。

「右の尿管に腫瘍が…」その一言を聞いた瞬間から、頭の中は真っ白。
看護師として何度も説明してきた立場なのに、自分が患者になると、こんなにも聞けなくなるんだと痛感しました。

だから今は、自分にも患者さんにも「聞き逃しても大丈夫」「メモを取るだけでも安心」と伝えています。

いろんな場面で使いやすい、コップつきタイプ。 ■持ち運びラクラク!軽量・コンパクト! 独自の設計で、真空層をわずか約1mmまで薄くしました。使いやすく、持ち運びしやすいボトルです。 ■「内面フッ素コート」+「本体丸洗いOK」 お手入れしやすく、いつでも清潔キープ!茶しぶやコーヒーの色・ニオイが残りにくい「内面フッ素コート」、「本体丸洗いOK」。お手入れ性に優れた機能で、ボトルはいつでも清潔に使えます。

⑦ 診察前に頭の中で「質問リスト」を作成

入院中の回診は先生に質問をする絶好のチャンス!
事前にこんなことを聞こう、あれはどうなっているのか?こんな時にはどうしよう?
なんて質問が浮かんで来きます。

だけど実際に、〇〇さんってカーテンをめくって入ってきた瞬間に忘れてしまい、聞きたいことの2つは忘れてしまいます。

今ではスマホのメモに質問を書いておくようにしています。
それだけで突然の先生の訪問に対してもしっかり質問ができます。


⑧ 入院中、やりたいことが何ひとつ進まない

「入院中は読書しよう」「ノートまとめよう」と思っていた私。
でも、実際は検査・採血・検温の連続で、あっという間に1日が終わっていました。

スマホすら触る気になれない日もありましたが、
振り返ってみると、それも大切な“心の休憩時間”だったんです。
入院は、頑張る場所じゃなく“休むための時間”なんですよね。


⑨ 薬の名前に妙に詳しくなる自分

治療が進むにつれて、薬の名前にどんどん詳しくなる自分にびっくり。
「アロキシ」「デカドロン」なんてスラスラ出てくる。
患者同士で「今○○使っててね」と話すと、「ああ、あれね!」と通じる。
不思議な連帯感が生まれる瞬間です。


⑩ ナースコール、押すまでの葛藤

「今押してもいいかな?」
勤務交代の時間かも…申し送り中かも…。
そんなことを考えすぎて、我慢してしまう。

でも、限界になってナースコールを押したとき、
「我慢しなくていいんですよ」と優しく声をかけてくれた看護師さん。
その言葉に大変救われました。
あの一言は、今でも心に残っています。


治療の中にも“笑いと共感”を

がん治療には、痛みや不安と同じくらい“笑い”や“共感”があります。
一見小さな出来事でも、患者として過ごす時間の中では大きな意味を持ちます。

「わかる」「自分だけじゃない」――そう思えたとき、
少しだけ心が軽くなる。そんな優しい瞬間を、これからも大切にしたいです。


入院中に「あってよかった」便利アイテム紹介

昔より入院期間は短くなっていますが、それでも手術すると1週間から10日ぐらいは入院することになります。
そんなときに、身の回りにあると快適な入院生活を送ることができるグッズをそろえてみました。

普段使いもできるグッズなので、入院の機会にぜひ揃えてみてもいいかもしれませんね。

象印マホービン

ペットボトルがあれば・・・と思いますが、点滴やドレーンなどがあると思い通りに身動きがとれず自販機まで買いに行くことも困難です。そんな時に保温・保冷ができる優秀なマホービンがあれば快適です。

私も、インスタントコーヒーやカップスープを病床から出ずに飲むことができました。

いろんな場面で使いやすい、コップつきタイプ。 ■持ち運びラクラク!軽量・コンパクト! 独自の設計で、真空層をわずか約1mmまで薄くしました。使いやすく、持ち運びしやすいボトルです。 ■「内面フッ素コート」+「本体丸洗いOK」 お手入れしやすく、いつでも清潔キープ!茶しぶやコーヒーの色・ニオイが残りにくい「内面フッ素コート」、「本体丸洗いOK」。お手入れ性に優れた機能で、ボトルはいつでも清潔に使えます。

アイマスク

入院中は体を休めるために快適な睡眠を心掛けましょう。昼間でも短時間で休める時に寝ておくと回復が早くなります。そんなときにアイマスクがあると光に睡眠を遮られることなく寝ることができます。

【Strech & Dry/快適な着心地】締め付けにくい設計と、ストレッチ性のある素材で、やわらかくやさしいフィット感に。吸汗速乾性に優れたポリエステル糸を使用しています。 就寝時やリラックスタイム、運動後などに着用いただくことを推奨しています。
  • 💧 ステンレスボトル:冷たい飲み物をキープして喉の渇きを和らげてくれます。
  • 🌸 アイマスク:夜の検温や物音対策に、少しでも安眠できる環境を。

【まとめ:治療の中にも“笑いと共感”を】

がん治療には、痛みや不安と同じくらい、リアルな“日常あるある”が詰まっています。 ひとつひとつは小さな出来事だけど、患者として過ごす中では大きな意味を持ちます。

「わかる」「自分だけじゃないんだ」―― そんな共感を通して、今日もちょっと心が軽くなりますように。

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