はじめに:爪は、小さな体の履歴書 ✍️
「爪は体内の窓」と言われることがあります。
救急看護師として、そして今はがんサバイバーとしての私自身、
患者さんの爪も、自分の爪も、よく見つめてきました。
がんの治療中や手術のあと、ふと爪を見るとそこには「横スジ」が。
そして、最近では「細かい縦の線」が目立つようになってきたことに気づいたのです。
その一本一本が、まるで身体からのメッセージのようで——
「ああ、この筋、この凸凹…あのときの私の記録だ」と。
横スジは“体の履歴”——治療や体調の変化が記録される📆
化学療法中の同僚の爪にあった“ボコボコ”
ある日、職場で化学療法中の患者さんが、こうつぶやきました。
「最近、爪がボコボコしてるの。前はこんなじゃなかったのに…」
そこには等間隔の“横スジ”が刻まれていました。
化学療法によって細胞の分裂が一時的に止まると、爪の成長も止まり「ボーライン」と呼ばれる横スジが現れます。
それはまるで木の年輪のように、数週間おきの治療スケジュールに沿って刻まれていたのです。
🧪 爪の成長スピードは1日約0.1mm、1ヶ月で約3mm程度。
だからこそ、その位置を見れば「どの時期に何があったか」が、指先から読み取れるのです。
手術や重い病気のあとにも刻まれる
私の母ががんの大手術を受けたあと、ふと爪を見ると明らかな横スジが。
長時間の麻酔、ICUでの療養——あのとき、母の身体が大きなストレスを受け、爪の成長が一時停止していたのだと、時間が経ってからわかりました。

実は“病気だけ”じゃない——横スジが出る他の理由💡
- 高熱を伴う感染症(インフルエンザなど)
- 強い精神的ストレス😣
- 極端なダイエットや栄養不足🍽️
- 糖尿病や腎機能低下などの慢性疾患
- 指先のケガ・圧迫などの外傷💥
どれも一時的に爪の成長を止めてしまうような出来事です。
そして縦スジは“いま”の状態を教えてくれる🔍
横スジ=過去の履歴
縦スジ=現在のコンディション
爪の縦の筋は、実は以下のような原因で目立ちやすくなります。
加齢による自然な変化
年齢を重ねると、爪のターンオーバーもゆるやかになり、細かな縦筋が現れやすくなります。
白髪と同じように、「老化の一環」として受け止めても大丈夫です。
乾燥・保湿不足(医療職の方も要注意!)
- 消毒液や手洗いのしすぎ🧴
- ハンドクリームやネイルオイルの不足
- 水仕事の多さ
これらが続くと、爪の表面が乾燥して縦スジが入りやすくなります。

栄養不足(ビタミンB群・鉄・亜鉛など)
ここで注目したいのが「ビタミンBコンプレックス」。
爪や皮膚、髪などの健康維持に欠かせない栄養素のひとつです。
私はがん治療中の栄養バランスが気になった時期に、ビタミンB群を意識して補うようにしていました。
▶ 詳しくは以前書いた記事
👉 がん患者とビタミンBの話|疲れやすさや爪・肌への影響も
「最近なんとなく疲れやすい」「爪が割れやすい」そんなとき、
ビタミンB群の不足が原因のひとつかもしれません。
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爪の“サイン”をどう生活に活かせる?🌱
もちろん、爪の横スジや縦スジを見たからといって、すぐに何かの治療が必要なわけではありません。
けれど、それは**あなたの体が出してくれている「ヒント」**でもあるんです。
たとえば、こんなふうに活かせます
- 横スジを見て「あの頃、がんばってたな」と気づける→心のセルフケア🫂
- 縦スジが目立ってきた→睡眠、栄養、保湿の見直し🛌🍚🧴
- スジの変化が急に増えた→健康診断や血液検査を検討する📋
さいごに——あなたの爪にも、きっと物語がある💭
爪は、話すことはありません。
でも、体調の変化、栄養のバランス、心の疲れ…
気づかぬうちに、小さな記録として刻まれています。
どうか今日、ふと立ち止まったときに
あなた自身の指先を見つめてみてください。
「この頃、少し無理してたかな」
「この筋は、乗り越えた証かもしれない」
そんなふうに、自分を振り返り、少しだけ優しくなれる時間が
あなたの明日を変えてくれるかもしれません。